(再)蛯名ジョッキーへ感謝を込めて
もう一度だけ、先日書いたブログを再投稿させていただきます。
最後まで本当に素晴らしかった‼️
蛯名正義ジョッキー
北海道出身
1987年デビュー(34年目)
中央2539勝、地方60勝
重賞中央129勝、地方29勝、海外3勝
G1中央26勝、地方4勝、海外1勝
初G1勝、1996年天皇賞(秋)バブルガムフェロー
改めて思う、長年積み上げてこられた数字の凄さを。
34年間、真っ直ぐに競馬に向きあってこられたジョッキーの数字。
喜びの数よりも、競馬は勝てない事の方が圧倒的に多い為、悔しいこと、辛いこともたくさんあったでしょう。
おそらく、それでも蛯名騎手は、楽しかった騎手生活だったと振り返るのではないでしょうか。
バブルガムフェローの主戦騎手は岡部騎手でしたが、タイキブリザードの海外遠征で岡部騎手が手綱をとるため、代わりに蛯名騎手にチャンスが巡ってきました。
骨折明けの毎日王冠を3着と上々の復帰戦、迎えた天皇賞(秋)は3番人気と、上位人気の一角でした。
1番人気サクラローレル
2番人気マーベラスサンデー
4番人気マヤノトップガン
その他、ジェニュインやカネツクロス、ナイスネイチャといった、伏兵馬も勢揃いしておりました。
そんな中での初G1勝利!
チャンスで見事に結果を出し、勝負強さを見せて頂きました。
そしてその後、怪鳥と呼ばれる1頭の馬と出会います。
この馬も、元々は的場騎手が主戦騎手でしたが、伝説のレースと名高い、1998年毎日王冠で、グラスワンダーに的場騎手が騎乗することから、エルコンドルパサーは蛯名騎手が任される事となりました。
このレースでは、サイレンススズカ含めた3強揃い踏みとの事で、今もなお、語り継がれております。
このレースで2着となったエルコンドルパサーは、続くジャパンCで、これ又3強、スペシャルウィーク、エアグルーヴと人気を分け合うも、蛯名騎手に導かれ見事1着となりました。
蛯名騎手にとって、渾身のG1、2勝目となりました。
その後、蛯名騎手とエルコンドルパサーは、海外挑戦を選びフランスへと渡り、フランスG1のイスパーン賞2着、サンクルー大賞では見事海外G1に初勝利致しました!
そして、この怪鳥ことエルコンドルパサーと蛯名騎手は、世界最高峰のG1レースに挑戦することになります。
現在の日本競馬界が勝利を目指し、続々と名馬を送りこんでいるレースです。
このレースに20年以上も前に、蛯名騎手は騎乗していたのです!
当時はまだ今ほど、日本国内では海外G 1の認知度は低く、それほど話題にはなっておりませんでした。
しかしそんな中、世界最高峰のこのレースにおいて、蛯名騎手とエルコンドルパサーは、勝利まであと一歩の2着という成績を残します。
この2着という成績は、オルフェーブルとナカヤマフェスタと並び、日本馬の最高着順となります。
ちなみに蛯名騎手の何が凄いかって、ナカヤマフェスタも蛯名騎手が騎乗しており凱旋門賞で2着に導いているのです!
ほんとに素晴らしい功績。
バブルガムフェロー、エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタとのコンビ以外にも、アパパネの牝馬三冠制覇、マツリダゴッホとのグランプリ(有馬記念)制覇、マリアライトとの宝塚記念制覇など、素晴らしい騎乗の元、数々の勝利に導いているのです!
記載していくと、きりがないくらいの活躍なのですが、最後にこのレースをあえて取り上げたいと思います。
蛯名ジョッキーは思いだしたくないレースかもしれませんが、、
私の記憶に鮮明に残ってるレース
今も見ると感動で涙が出そうになるレース
このレース、岩田騎手騎乗のディープブリランテと蛯名騎手騎乗のフェノーメノとのゴール前、壮絶なる戦いがありました。
岩田騎手も蛯名騎手もゴール前、懸命に馬を鼓舞し、魂の騎乗を見せてくれました。
ゴールの瞬間、どっちが勝ったのかわからない僅差、掲示板にディープブリランテの10番が点滅すると、岩田騎手は馬上で涙。
とても感動的なシーンでした。
念願の日本ダービー制覇まであと一歩の所だった蛯名騎手の手綱捌きも、これぞ人馬一体といったような、素晴らしい騎乗でした。
惜しくも2着となりましたが、2012年日本ダービーを盛り上げた、まさに最優秀助演男優賞といった所でしょうか。
私の1番大好きな日本ダービーとなりました。
まだ見られた事のない方は、1度動画で見てみて下さい。
また、見たことあるかたも、もう一度、あの感動のレースを見てみて下さい。
これぞ競馬、これぞ日本ダービー!というようなレースでした✨
今レースで2着となった蛯名騎手、めちゃくちゃ悔しかったでしょう。
何回も何回もこのレースが頭に浮かんだことでしょう。
でも2着だったからこそ、見えた光景があったのではないでしょうか。
悔しかったからこそ、ここまで長年トップジョッキーとして君臨してきたのではないでしょうか。
蛯名騎手×フェノーメノのコンビも、その後、天皇賞(春)を2連覇するという偉業を成し遂げました。
色々書いてきましたが、蛯名ジョッキーとしては、今週の27日、28日の騎乗をもって引退を迎えます。
まだまだ書ききれない事がたくさんありますが、蛯名騎手の頑張ってる姿が、私たちに勇気と希望を与えてくれました。
また今後、蛯名調教師として、ジョッキー時代の忘れ物をとりにいって下さい。
なぜだか、凱旋門賞は蛯名調教師が初めて勝つんじゃないか?って思ってます!
本当にお疲れ様でした。
本当に感動をありがとうございました。
蛯名ジョッキーへ、感謝を込めて
競馬ファンより
2月28日追記
現役最終日、本日2勝。これぞ蛯名ジョッキーという勝ち方。
最後までかっこよかった!